特別養護老人ホーム看護師が捉える家族と家族支援の様相

Abstract

本研究は,特別養護老人ホームにおいて家族と施設の連携に向け,看護師が捉える家族と家族支援について明らかにすることを目的とした。調査対象は,全国の500施設の看護責任者500名で,分析対象は自由記載欄に記載のあった87名であった。家族支援に関する自由記載の内容は,質的統合法(KJ法)によって分析した。その結果,看護師は,現場で【特養看護師が捉えた入居者家族の思い】と【現場の実情を捉えた特養看護師の思い】から,今までの実践を通して培った【施設としての実践知】とケアの専門的な【施設としての使命感】を基盤にして,施設に求められる実践の最上位の目的として【入居者と家族の安寧の実現】を掲げ,日々の実践としてこれを探求しつつ,【入居者家族と施設の協力関係形成】と【入居者家族と施設の協力環境整備】に取り組んでいくことが入居者家族の支援につながると捉えていた。このことから,家族のニーズと実情を捉えつつ課題に取り組もうとする看護師の家族支援が伺われた

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