乳幼児期における子育ての現状と看護職に対しての支援ニーズ -大学周辺のコミュニティの調査-

Abstract

 本研究の目的は,大学周辺のコミュニティにおいて,乳幼児をもつ養育者が認識する子育ての現状および看護職への支援ニーズを明らかにし,今後の子育て支援への示唆を得ることである.保育園および幼稚園に通園する乳幼児の主な養育者と,大学が開催している乳幼児対象の育児サークルの参加者を対象に自記式質問紙調査を実施した.その結果,主な養育者以外に子育てに関わる者がいると回答した人が95%,配偶者が主に関わっており,大半が夫婦で子育てをしている状況であった.養育者の7~ 8割は同年齢の友人から情緒的・情報的サポートを受けており,道具的サポートは家族内から5割程度しか受けていなかった.今後希望する子育て支援として「子どもの預かり」「子ども・養育者同士の交流」がみられ,「保育園・幼稚園」の場での支援を希望していた.看護職に希望する支援は「病児保育」「病気や怪我の時の対応や相談」「健康に関する育児相談・情報提供」であった.今後,看護職は子どもが活動する施設の関係職者と協働して子ども・養育者へのケアを実践することが望まれる

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