国内における地域を拠点とした看護職者による子育て支援の現状と子育て支援に対するニーズ ―文献検討の結果から―

Abstract

 地域における看護専門職による子育て支援の現状とニーズを把握することにより,小児・母性看護専門職者としての子育て支援に対する示唆を得ることを目的に文献検討を行った.医学中央雑誌web版を用い,「子育て支援」「地域」「看護職」のキーワードによる検索を2005年~2015年を対象として行い,本研究の目的に沿った子育て支援事業と関連する文献20件を分析対象とした. 子育て支援事業に関する活動報告および実態調査は12件,子育て支援事業に対する母親らの支援ニーズに関する文献は8件あった.子育て支援事業に関わる職種は行政の保健師や開業助産師,および保育士や音楽療法士など多様な職種が関わっていた.また,実施されていた子育て支援事業の内容は,背景が異なる対象者に応じたニーズに合わせて様々な事業が開催されており,来所,電話,面接といった方法による「相談事業」や育児中の母親らが気軽に立ち寄ることができる「場所」を提供することであった.さらに,児童虐待防止の観点から「訪問」が行われていた.今後は,小児・母性看護専門職の存在について情報発信の工夫や子どもの発達・発育に合わせたプログラムの提供やアドバイス等の子育て支援活動の示唆が得られた

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