『言葉による自己呈示の対人心理学的アプローチ』 : 内心と言行の不一致の心理メカニズムについて

Abstract

本稿は、内心と言語の不一致現象を言葉による自己呈示という観点から対人心理学的に検討することを目的とした。人は言語を用いてコミュニケーションを行うが、内心の考えと外に表明する言語内容とは異なることが少なくない。これを内心と言行の不一致というが、何故、対人的場面でこのような不一致が生じるのか、その心理的メカニズムを種々の社会心理学の理論、実証研究などを検討し、そのうちの一つは対人場面における印象操作のための自己呈示により生じることを理論立てていく。自己呈示には自己高揚的自己呈示と自己防衛的自己呈示があるが、本稿においては前者の高揚的自己呈示による内心と言語の不一致を中心に考察していく

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