Machine Learning Aided Orthogonal Resource Allocation In Heterogeneous Low Power Wide Area Networks

Abstract

 近年,IoTの発展に伴い,長距離通信・超低消費電力・同時多接続などの要件が重要視されている.これらの要求に対応するため,LoRaWAN(Long Range Wide Area Network)に代表されるLPWAN(Low Power Wide Area Network)通信規格に注目が集まっている.これらの規格では,無線ノードの低消費電力化のために各レイヤにおいて単純な機能が用いられている.例えば,MAC層では,集中制御ではなく各無線ノードが自律分散的にランダムアクセスを行うことで周波数リソースの共用を行う多元接続方式が採用されている.このような単純な通信制御では,無線ノード数の増加に伴いパケット衝突が頻発することが大きな問題である.この問題の解決策としては,無線資源を有効に活用できるようなリソース割り当てが挙げられる.しかしながら,LoRaWAN環境においては,拡散係数 (SF: Spreading Factor)と呼ばれる物理層変調パラメータの割り当てしか行われておらず,システムで利用可能な複数の周波数リソースに関しては,各端末がパケット送信時にランダムに周波数を移動するランダムホッピングが適用されている.更に,既存研究は明示的なフィードバックやチャネル推定に基づくものが大半であり,これらの方式はリソース割り当てのために余剰なオーバーヘッドを必要とする.また,920[MHz]帯での利用を想定した場合には,一つの帯域を特定のシステムが専有することは現実的ではなく,複数のシステムが周波数を共用することになる.例えば,使用帯域が重なるLoRaWANシステムとWi-SUNシステム間での相互干渉の影響が挙げられる.このように,実際には他システムの影響を考慮したリソース割り当てが重要である. 本論文では,衝突機能回避付きキャリアセンス多元接続(CSMA/CA: Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)をMAC層の多元接続方式として用いるLoRaWAN環境において,強化学習に基づく効率的な周波数リソース割り当て方式を提案する.本提案方式では,各LoRaWANノードから正しく受信できたパケット数という,LoRaWANの情報集約局(FC: Fusion Center)で観測できる情報のみを用いて強化学習を行うことで,LoRaWANノードからの明示的なフィードバックやチャネル推定などの処理を必要とせずに効率的な周波数リソースの割り当てを行うことが可能である.また,これに加えて,密度比推定に基づく分布変化検知を利用した外部からのシステム間干渉の変動に追従できるような干渉検知方式および無線リソース再割当て方式を提案する.計算機シミュレーションにより,提案手法は従来の手法と比較して平均で13%程度パケット配信率(PDR: Packet Delivery Rate)を向上でき,さらに最大で3回程度の観測で外部干渉の状態変化を検知でき,干渉検知を行わない場合と比較して最大で平均10%程度PDRを向上できることを示す.電気通信大学201

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