「小動物の飛び出し事故」に関わる道路管理者及び飼主の過失責任 : ハンドの公式と条件公式の適用事例として

Abstract

「小動物の飛び出し」により、自動車が小動物に衝突したり、小動物との衝突を回避したりして自損事故が発生する事例が認められるが、自動車側に被害が発生した場合のリスクの負担を誰が負うのかという問題が生じる。そこで、本稿では、高速道路における「キツネの飛び出し事故」において、その事故防止の一旦を担うべき道路管理者の不作為による過失責任について扱った最判平成22年3月2日民集233号181頁、および「鎖が解かれた犬」を回避した自転車が川に転落した事故につき犬の飼主の過失責任について扱った最判昭和58年4月1日交民集16巻2号279頁について、ハンドの公式や条件公式の適用事例として考察するものである

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