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Authors
Chiemi Ogi
Michiko Kato
加藤 信子
尾木 千恵美
Publication date
31 March 1994
Publisher
Abstract
女子大学生を対象に塩味に対する味覚感受性を食塩水溶液,グルタミン酸・イノシン酸を添加した食塩水溶液,そして,だし汁・スープで作成した汁物等の塩味識別味覚検査を行なって検討した。 1)味蕾の塩化ナトリウムによる塩味の味覚検査の回数を重ねることにより,感受性の高い舌となり,0.2~0.3%の食塩濃度差を知覚した。 2)食塩濃度の味覚訓練と味をつけた汁物の塩味識別訓練を重ねることにより,舌は複合的な味の中から塩分濃度を識別することができた。 3)さつま汁や味噌汁など使用される食品材料の種類が多くなると,味付けした塩分濃度差にバラツキがみられた。 4)食塩による味覚検査を中止して,汁物の塩味識別検査を行なったところ,グループ間の食塩濃度差が大きくなった。 5)食塩水溶液6種類(I)0.1%グルタミン酸,食塩水溶液5種(II),0.05%(イノシン酸+グルタミン酸)一食塩水溶液5種類(III)を試料とし,塩味味覚検査を行い,"最もおいしい"と感ずる塩味嗜好についてx^2検査を行なった。(I)においては食塩濃度0.7%の試料cが1%危険率で有意に"おいしい"と感じた。(II),(III)では0.5%,0.7%を"最もおいしい"と感じているが,両試料間には有意差が認めれれなかった。 6)被験者が試料に与えた順位の一致をケンダールの一致性係数Wで検定した。(I)の場合には0.99,(I),(III)の場合には1.00で,それぞれのグループの各試料間について1%の危険率で判定に一致性がみられた。 7)クレーマー(kramer)の検定では,(I)の場合,食塩濃度1.3%と1.5%の食塩水溶液を5%の危険率で,"塩辛い"と感じた。また,0.2%食塩水溶液については1%の危険率でうすい塩味を感じていた。(II),(III)では1.3%の食塩濃度を1%の危険率で"塩辛い"と感じていた。 8)評点法においては,(I),(II),そして(III)のそれぞれの試料間には1%の危険率で有意差があった
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