Abstract

Bacteroides fragilis ATCC25285から得られたアルカリ安定脂質は赤外吸収スペクトルでアミド結合に由来する特徴的な吸収がみられることや,スフィンゴシンを有することなどからスフィンゴリン脂質であることが示された。このスフィンゴリン脂質の薄層クロマトグラフィーによる分析からセラミドホスホリルエタノールアミン(CPE)とセラミドホスホリルグリセロール(CPG)の2種類のスフィンゴリン脂質が検出された。また,Bacteroides属の全10菌種についてスフインゴリン脂質の組成を分析して菌種間の分布を調べたところ,CPEとCPGは7菌種から見いだされた。さらに,薄層クロマトグラフ上にはスフィンゴリン脂質と考えられる未知スポットが見いだされた。各菌種で見いだされたスフィンゴリン脂質組成は,菌種について特徴的であり,菌株間での変異は認められなかった

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