Masami Hasegawa

長谷川 政美

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RISM (Repository of the Institute of Statistical Mathematics) / 統計数理研究所 学術研究リポジトリ

昭和62年度研究報告会要旨 123経済構造の変化は意識の上に明瞭に影を落しているのである．） つぎに，意識や態度の調査結果は調査方法，殊に質問法に強く依存する．そこで，時事問題，価値観，消費行動などを主題にした調査票による調査結果（計3種延べ6調査）を分析してみたが，「階層帰属意識」に対しては「くらしむきに対する自己評定」や「くらしむきに対する満足度」という経済心理的た要因が経済的・社会的な地位指標よりはるかに強い効果をもつという事実が認められた．これは先の「階層帰属意識」の性格規定をより明確にしたものと考えられる． なお，分析の詳細は『統計数理』，第35巻，第2号を参照されたい．予測制御研究系                DNAによる系統樹の推定                                    長谷川 政 美 DNAの塩基配列データから，塩基置換の確率モデルに基づいて系統樹のトポロジー（枝別れの順番）（Hasegawa and Kishino（1988a），Hasegawa et a1．（1988），Kishino and Hasegawa（1988））と分岐の年代（Hasegawa et aL（1987），長谷川（1988），Hasegawa and Kishino（1988b））をそれぞれ推定するための方法を開発した．DNA塩基置換の確率は時問的にほぼ一定であることが一般的であるが，時に一定性が破れることがある（Hasegawaet a1．（1987））．したがって，系統樹のトポロジーを推定する際には，あらかじめ一定性を仮定しないモデルに基づいて解析する．ある程度確からしいトポロジーが決まった後で，置換確率が枝ごとに，はたして，一定であるかどうかを検討する．これらの手続きはすべてAICによる統計的モデル選択としておこなわれる． ただしAICは確率変数の一つの実現値，つまりたまたま得られたデータに基づくものであるから，AIC最小のモデルが真のモデルの候補としてどれだけ信頼するにたるかを評価するためには，他のモデルとのAICの差の分散を推定することが必要であろう．AICの差が同じでも，その分散が違っていれば，モデルの評価は違ってくるからである．分散の推定には，はじめブートストラップ法をもちいた（Hase－gawa and Kishino（1988a），Hasegawa et al．（1988））が，これをexp1icitに表現することもできる（Kishino and Hasegawa（1988））． これらρ方法を霊長類の各種遺伝子DNAのデータに適用し，霊長類進化におけるヒトの系統的な位置について新たな知見を得た．                  参考文 献［1コ長谷川政美（1988）．分子系統学とヒトの起原，生物物理，28，119－124．［2コ Hasegawa，M，and Kishino，H．（ユ988a）．C㎝丘dence1imitsonthemaximum hke1ihood estimate  of the hominoid tree from mitochondrial DNA sequences，助。〃云。m，印刷中．［3コ Hasegawa，M．and Kishino，H。（1988b）、Branching dates among Primates inferred from  mo1ecular c1ocks of mc1ear DNA which slowed down in Hominoidea，∫Hmmm肋。ム，（submit－  ted）．［4］Hasegawa，M、，Kishino，H．and Yano，T．（1987）。Man’s p1ace in Hominoidea as inferred from  molecu1ar clocks of DNA，∫M〇五肋。ム，26，132－147．［5コ Hasegawa，M．，Kishino，H．and Yano，T．（1988）．Phylogenetic inference from DNA sequence  data，∫6α桃此αZ乃eoぴm3Dα広αλmα伽∫∬，（ed．K．Matusita），E1sevier Sci．Publ．，Amsterdam，  Nether1ands，1－！3．［6コKishino，H．and Hasegawa，M．（1988）．Evaluation ofthe maximum1ike1ihood estimate ofthe  evolutionary tree topo1ogies from DNA sequence data，and the branching order in Hominoidea，  M〇工3～o乙亙。〇五，（subrnitted）．

DNA による系統樹の推定 (統計数理研究所 研究活動 (昭和６２年度 研究報告会要旨))

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DNA による系統樹の推定 (統計数理研究所研究活動 (昭和６２年度研究報告会要旨))

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