Abstract

1998年から2018年までの20年間に山形大学第一外科で手術治療を行った食道癌197例、胃癌1079例、大腸癌1146例、肝細胞癌102例、肝内胆管癌32例、胆管癌118例、胆嚢癌65例、通常型膵癌151例、膵管内乳頭状粘液性腫瘍152例、膵・十二指腸神経内分泌腫瘍33例、乳癌272例の手術症例の臨床的特徴と予後をまとめたので報告する。全体としては20年間の長期において、それぞれの時代における最先端の治療を考慮しながら診療(診断、手術治療)を行ってきた。術前化学療法を施行するか否か、その時の抗がん剤の種類は何かなど、年代で変化しており、それぞれに対応してきた面がある。手術におけるリンパ節郭清・神経叢郭清の程度や臓器温存の程度も、20年前と現在では大きく変化している。したがってある疾患の、ある年代の特定の治療を行った術後生存曲線の報告と今回の検討を細かく比較していくのには無理が生じる可能性がある。これは20年の術後成績をまとめたものであることが孕んでいるLIMITATIONでもある。逆にこのような長期の成績を一定の見方でまとめたことに意味があるとも言える。それぞれの年代におけるそれぞれの臓器の手術後の生存曲線については、全国のレベルに比較しまったく遜色ないものである

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