煎茶クッキーの調製とその性質

Abstract

茶成分をより多く摂取するため,茶を添加した食品の調製方法を検討することを目的として,クッキーを調製し,その色差測定,破断試験および官能検査を行い,次の結果を得た。(1)色差測定においてはL値,a値,b値とも茶の量が多くなるにしたがって小さくなった。すなわち,茶の添加量が多くなるにしたがい明度は低下し,緑味は弱く,黄味のあるクッキーとなった。(2)破断試験の結果は細かい茶を添加した場合,破断応力および破断エネルギーとも5%添加までは大きくなり,それ以上添加量が多くなると低下し,試料間で有意、な差はなかった。粗い茶を添加した場合,破断応力および破断エネルギーとも15%添加までは大きくなり20%添加で低下した。(3)官能検査では細かい茶を添加した場合,茶の添加量が少ないと「もろい」と評価された。粗い茶を添加した場合は試料間での有意な差はなかった。(4)クッキーとして好まれる茶葉の添加量を調べたところ,細かい茶を添加した場合では平均6.7%,粗い茶を添加した場合では平均12.8%と粗い茶の方が有意に多量のお茶をクッキーに添加できることがわかった

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