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ミャンマー在留邦人を取り巻くメンタルヘルス環境~2015 年の現状~
Authors
勝田 吉彰
Publication date
1 January 2015
Publisher
日本渡航医学会
Abstract
筆者はミャンマー在留邦人を取り巻くメンタルヘルス環境について続続的調査を行っており,2015年の現状を2014年と比較して考察した. 日系企業はティラワ経済特区第1期開業により製造業の進出が本格化し始める初年となっており, 現時点では先遣隊的性格の駐在事務所に他国での駐在を経験したベテランが少数駐在する会社が多い. 企業進出で先行するタイ・インドネシア等では製造業が進出した後に周辺サービス産業が続いていたが, ミャンマーでは従来のパターンと異なり,製造業とサービス業が同時に進出しているのが特徴である. 邦人のストレス要因は「娯楽手段の不足」「ミャンマー人」を選択する割合が減少し, ミャンマ一生活の要領をつかみつつある現状が浮かび上がる一方で,インフラ関連が依然高値を示している. ストレス解消手段は「インターネット」「飲酒(ひとり酒)」「国外旅行」を選択する割合が減少し, ミャンマー国内に目を向ける余裕が生じてきているのがうかがえた. 気になる感染症として「狂犬病」「デング熱」が目立った. 求められる医療サービスとして, 「日本人医師の巡回」が依然として高かったものの, 「信頼できるミャンマー人医師の情報」を選択する割合が増え, かつて現地医療に対し無条件の不信感がもたれていた状況から現実的理解へと移行していると思われる. 今後, ティラワ経済特区が第1期189 haから合計2,400haへ拡大してゆくなかで海外生活初心者の赴任増加が予想され,さらにダウェー経済特区の開発による地方展開などで新たなストレス要因増加が見込まれるので, 今後さらに長期にわたる継続的観察を行ってゆきたい
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Last time updated on 17/10/2019