家族介護者の介護負担を客観化する

Abstract

特別寄稿Special Articles 1965 年から訪問看護に携わってきた。在宅療養は家族の介護によって支えられる場合がほとんどであり、この家族の介護負担を軽減する施策が必要だと考え、介護負担を客観化するために、生活時間調査を行った。生活時間調査は療養者の生活行動と同時に、家族介護者の介護と生活行動の所要時間を調査し、家族介護者が介護の時間を捻出するために、自身の生理的な生活時間まで割いていることを客観的に示した。さらに、介護に携わっていない家族も加えた、それぞれの人生の時間の流れを一覧の図に作成し、その影響を示した。家族介護者の生活時間調査の結果は、スモン裁判や予防接種裁判の証拠としても用いられ、それぞれの裁判において、家族介護者の負担を証明することに成功した

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