Abstract

「アルツハイマー病者からみた世界-私はだれになって行くの-」の著者クリスティーン・ボーデンは、その著書で痴呆の初期段階に、より信頼できる診断がより早期になされると同時に、患者の機能をより長く維持させるための抗痴呆薬を利用し、前向きな生活態度を維持することが重要であることを主張している。1)これに対し我が国の現実は、早期に適切な診断を受け治療をしている患者よりも、痴呆を疑われながらも診断未確定の高齢者が多いことが指摘されている。この現状をもたらしている要因とその弊害について概観した

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