research

ツチ ノ シュウシュク トクセイ ニオヨボス ドジョウ コウゾウ ノ エイキョウ

Abstract

【はじめに】土の収縮現象に関する研究は古くから注目されてきたが,粘性土の収縮挙動に関わる因子は多く,それらの因子を分離し検討することは困難であったので,量的な把握が主になされてきた.そしてその結果は土の分類,路床土の判定や凍上性の推定などに利用されてきた.しかし近年,収縮現象は土壌構造との関連での検討が多く見られる.例えば,不攪乱土と練り返し土の収縮挙動を測定することにより,土壊の巨視的な構造の発達の程度が量的に表わせることや,粘質土の物理的挙動に及ぼす吸着カチオンの影響について,土・水系の構造の観点から検討し,収縮特性を粒子配列との関連で整理したもの,さらには,個々の団粒の乾燥脱水による収縮挙動から団粒の形状特性を評価し,体積収縮過程をpFで整理し,その結果を団粒の構造性と関連づけている報告等がある.このように土の収縮現象に関する研究は量的把握から質的把握へと急速に進んできている.本研究は土の構造との関わりのもとで,異なる粘土鉱物をもつ3種類の試料を用い,締固め土の収縮特性について検討し,次に吸着カチオンがどのように収縮挙動およぴ土の構造に関わるかを明らかにしようとするものである

    Similar works