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The Latest Research on the Epitaph of the Tang-Period Japanese Student Sei Shinsei Discovered in Xian (part two)
Authors
王 維坤
Publication date
31 March 2008
Publisher
国際日本文化研究センター
Abstract
二〇〇四年四月頃、陜西省のある建築会社が西安市の東郊でショベルカーによる不法工事をしていて、偶然に唐の都・長安で死去した日本留学生・井真成の墓誌を掘り出した。この墓誌は墓誌蓋と墓誌銘からなる。墓誌蓋は覆斗形を呈し、一辺の長さは三八センチ、厚さは八センチであり、四辺とも文様がなく、灰青石質で、表面に篆書で「贈尚衣奉御井府君墓誌之銘」の一二個の文字が、右から縦書き、四行、行ごとに三字で陰刻してある。その墓誌銘はほぼ正方形を呈し、横の長さは三九~三九・三センチ、縦の長さは三九・八~四〇・三センチ、厚さは一〇センチであり、漢白玉質に属する。墓誌文は陰刻する前に方形格をうち、格ごとに一字、楷書で右から縦書き、全一二行、行ごとに一六個の文字があり、併せて一七一個の文字がある。墓誌銘の文章は短いが、人の注目を集めるのは、墓誌銘の二行目にある「公姓井、字真成。國号日本」という文章である。井真成を含む遣唐使墓誌の発見は、中国で初めてであるばかりでなく、日本の国号も墓誌に初めて出てきたものである。だからこそ、この墓誌には、高い文物価値と研究価値があるに違いない。 この墓誌を発見してから、今に至るまで三年以上が経過し、その総合的研究の意義はますます高まっていると言える。私は、二〇〇七年五月一九日の日文研第一回共同研究会(代表:王維坤)では、「在唐の日本留学生井真成墓誌の発見と新研究」というタイトルで、主に1.墓誌の「贈尚衣奉御」の書き方、2.井真成と「贈尚衣奉御」とその性格、3.井真成の名字は中国風の名字のはずだ、4.「日本」国号の確立年代考、5.水の東原墓地について、6.井真成墓誌の空白と九姓突厥墓誌の空白、という六方面から在唐日本留学生・井真成の墓誌に関わる諸問題について発表した。この論文は二〇〇八年に「古代東アジア交流の総合的研究」の報告書を出版する時、新しい資料をもとに加筆して、「在唐の日本留学生・井真成の発見と新研究――井真成墓誌に関する研究全編――」というタイトルで、発表する予定である。 本稿では前回に言及できなかった、1.井真成墓誌発見の経緯、2.井真成墓誌の形状とサイズ、3.井真成葬期の推定、4.井真成墓誌文の配置と考釈、及び5.井真成の入唐時期、などの問題を取り上げ、この墓誌に関する最新の研究を論じたい
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