学位の種別: 課程博士審査委員会委員 : （主査）東京大学教授 川上 憲人, 東京大学准教授 金生 由紀子, 東京大学准教授 清水 潤, 東京大学講師 岩田 淳, 東京大学准教授 宮本 有紀University of Tokyo(東京大学

Sugimoto Noriko

杉本 徳子

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〔課程-2〕  
審査の結果の要旨  
氏名 杉本徳子  
 
本研究は、前期思春期 10 歳(M = 9.76, SD = 0.43)の一般人口女子 1563 名におけるやせ願望
とソーシャルネットワーキングサービス(SNS)使用の関連について報告したものである。 
1． SNS使用経験の有無はやせ願望の有無と正の関連を認めた。 
2． この関連は、交絡因子(社会経済状態・Body Mass Index(BMI)・第二次性徴・抑うつ・
テレビ視聴時間・インターネット使用の頻度とSNS以外の目的・行動特性の総合得
点・自己満足感) による調整を行っても有意であった。 
3． また、やせ願望の強さとSNS使用の頻度も有意な関連を認めた。 
4． この関連は、交絡因子(社会経済状態・BMI・第二次性徴・抑うつ・テレビ視聴時間・
インターネット使用の頻度とSNS以外の目的)による調整を行っても有意な結果となっ
た。 
5． 一方、行動特性の総合得点と自己満足感による調整を行うと、有意な傾向を示すにと
どまった。 
6． 自己満足感は、やせ願望とSNS使用の関連を調整しても有意であり、SNS使用の頻度と
やせ願望の強度の関連においては自己満足感の低さが影響を与えていることが判明し
た。 
以上、本論文は、前期思春期 10 歳の一般人口女子において、やせ願望と SNS 使用に関連が
あることを明らかにした。また、この関連には自己満足感が影響を与えていることも判明し
た。本年齢を対象とし、また、行動特性や自己満足感の影響について検証している先行研究
は現段階では無い。本研究は、前期思春期女子における SNS 使用の研究の一端として重要
な貢献をしており、学位の授与に値すると考えられる。 


前期思春期女子におけるやせ願望とソーシャルネットワーキングサービスの関連についての疫学的検討

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前期思春期女子におけるやせ願望とソーシャルネットワーキングサービスの関連についての疫学的検討

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