神経筋接合部へのカルシウムイオン集積現象についての組織化学的検索

Abstract

金沢大学 医 保健Caイオンの組織化学的検出法の改良と,神経筋接合部に作用する数種の薬物投与実験,ならびに支配神経刺激実験を行った.マウス前脛骨筋を用い,薬物は停止腱に沿って,筋のほぼ中央部まで挿入した注射針を通じて0.2ml投与した.筋は採取後,凍結切片を作成,Caイオンの拡散防止を目的として改良した低温によるalizarin red法によってCaイオンを検出した.神経筋接合部におけるCaイオン集積は,acetylcholineやcarbamylcholineの筋注及び,坐骨神経の電気刺激によっても認められた.acetylcholine receptorに不可逆的に結合するα-bungarotoxin筋注後,上記の薬物を筋注しても,Caイオン集積が見られなかった.このことは,Caイオンの集積現象にacetylcholine receptorの関与が示唆される原著論

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