Abstract

[背景・目的] 現在, スクリーニング上部消化管内視鏡検査における咽頭領域の観察が十分に浸透しているとはいい難い状況である. 北陸地区における上部消化管内視鏡での咽頭観察の現状について調査した. [方法] 日本消化器内視鏡学会専門医114名にアンケートを送付し, 回答のあった73名を対象とし調査した. [結果] 咽頭観察を全例に行っている医師は79.5%, スクリーニングに画像強調観察(image-enhanced endoscopy:IEE)を用いた(I群)のは61.6%であった. 観察時間はI群が白色光(W群)と比べ有意に長く(p<0.001), 1年以内の癌の発見率はI群がW群と比べ有意に高かった(p=0.007). 問題点として, 観察の困難さ, 苦痛増強の可能性などの意見が多かった. [結論] スクリーニングにおける咽頭観察において, 癌の発見にはIEEにて時間をかけて観察することが重要である可能性が示唆された. 今後, さらなる咽頭観察の啓蒙活動が重要と考えられる.出版者照会後に全文公

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