research

Michael G. Moore's Theory of DistanceEducation - Toward the Refinement of Transactional Distance Theory -

Abstract

本論文は,ムーア(Moore,M.G.)の遠隔教育論を考察し,その特質をうきぼりにするとともに,彼の理論の意義と課題について明らかにすることを研究課題としている。その際,彼の論をわが国の代表的な遠隔高等教育機関である放送大学にあてはめ,分析することを通しても研究課題に迫ってみた。その結果,ムーアは遠隔教育における教員と学習者とのへだたり(distanceを,"対話","構成","学習者の自律性"の3つを重要な構成要素とした,心理的なへだたりである,"トランザクショナル・ディスタンス"と捉えることによって,遠隔教育の教育学的理論を構築していったことがわかった。さらに,研究を通して,遠隔教育の理論枠組みとしてのトランザクショナル・ディスタンスの有効性が確認された。その他,課題として,ムーアの遠隔教育論が抱えるジレンマや,トランザクショナル・ディスタンスを具体的に測定するための明確な測定基準が示されていないことなどを指摘した

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