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Improvement of a Plate Culture Method for Thiobacillus thiooxidans and Isolation of a New Strain

Abstract

Thiobacillus thiooxidansは固体平板培地上でのコロニー形成が悪く,遺伝子操作を行うために欠かせない技術であるクローンの選抜が困難であったため,遺伝学的研究は従属細菌のそれに比して著しく遅れていた.本論文では,T.thiooxidansの個体平板培養法の改良を目的として,エネルギー源,ゲル化剤について検討し,得られた新しい固体培養法を用いて固体平板培地上で生育の速い菌株を分離した.新しい培地はSilvermanとLundgrenの9K培地の無機塩にエネルギー源として0.3% の四チオン酸,ゲル化剤として0.6% のジェランガムを用いた.分離株には,従属栄養生育能は認められなかったが,元素硫黄および四チオン酸を含む9K培地での良好な生育は確認できた.さらに,キノンがユビキノン8であり,菌体脂肪酸には3-ヒドロキシミリスチン酸が含まれること,GC含量が52% であること等の菌学的諸性質から分離株はT.thiooxidansに属する菌株であることが確認できた.この菌株と新しい平板培地を用いると,従属栄養細菌に匹敵する大型コロニーが得られ,細胞選抜を容易に行うことが出来る

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