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Effect of Night Temperature during a Blooming Periond on Fruit Set and Berry Growth in Muscat of Alexandria Grapes

Abstract

ガラス室栽培のブドウ,Muscat of Alexandriaの二期作栽培において,9月上旬に開花した二期作目の果房および果粒の大きさは,一期作目より著しく劣った. そこで,開花期の高温が結実性と果粒の発育に及ぼす影響をみるために,3年生のMuscat of Alexandria樹を開花直後の10日間,昼間(午前9時~午後6時)は30℃,夜間は15,20,25,30℃の温度条件下においた. 1)夜温30℃区では他の3区より緒実率が高ったが,結実後に種子が退化して,発育の停止した果粒が約半数あり,25℃区でも約20%が無核小粒になった. 2)果粒の肥大は開花後16日目までは夜温の高かった区ほど促進されたが,41日目には順位が逆になり,低夜温区ほど果粒重,縦径が大となった. この傾向は成熟期まで持続され,高夜温区の果粒ほど小さく,丸味を帯びたが,糖度は著しく高かった. 3)30,25℃の両区では20,15℃の両区にくらべて果肉組織の内壁および外壁の細胞分裂が開花後6日目までは促進されたが,以後は差がなくなり,25日目以降の30℃区では内壁および外壁の縦軸方向の細胞数は他の3区よりとくに少なかった. 4)内壁および外壁の細胞の大きさも開花後16日目までは高夜温区ほどすぐれたが,その後,30℃区および25℃区では,果肉の大部分を占める内壁部分の細胞肥大,とくに縦軸方向への肥大が著しく抑制され,41日目には逆に,15℃区の細胞がもっとも大となり,20℃区,30℃区,25℃区の順になった. 5)本実験の結果から,'二期作目の開花期が8月ないし9月上旬であると,高温のために緒実後に種子が退化したり,縦軸方向への果肉細胞の肥大が抑制されやすく,これを防ぐためには,開花期を9月中旬以降にするのが望ましいと思われた

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