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Deficiency and Immobility of Magnesium in Cucumber Leaves

Abstract

キュウリはマグネシウム欠乏症の発生し易い野菜のひとつである.本報告は主として葉におけるマグネシウム含有量の変化並びに移動の難易について検討したものである. 1.培養液の養分除去8日目における成分含有量の減少率は,葉においてP=K>全N>Mg=Ca,根において全N=K>P=Mg>Caとなり,葉のマグネシウムとカルシウム及び根のカルシウムはほとんど変化しなかった. 2.培養液の養分を除去し1か月後に葉分析を行った結果,有果区の葉は摘果区に比べマグネシウムおよびカリの含有率は低く,カルシウムの含有率は高かった.一方,1葉当たりのマグネシウム含有量は有果区に挽いても処理開始時よりわずかに増加し,カリ含有量はわずかに減少した. 3.培養液のマグネシウムを除去し葉に硫酸マグネシウムを散布した結果,散布葉のみが緑色を保ち,その上下節葉はネクロシスを呈した.さらに,散布を葉の一部に限定すると,その部分のみで緑色が保たれた.散布部位におけるマグネシウムの形態別含有率は水溶性アルコール可溶性,および不溶性のいずれも無散布部位より高かったが,とくに水溶性と不溶性マグネシウムにおいて顕著であった. 4.以上の結果,キュウリ葉におけるマグネシウムの移動は容易ではなく,特に,散布したマグネシウムはほとんど移動しないと考えられた

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