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〈実践報告〉重度・重複障害児の認知学習における授業設計過程の検討

Abstract

本研究は,重度・重複障害児における認知学習に焦点をあて,3 事例を対象に実態把握から指導内容の設定,評価における一連の授業設計過程を整理し,検証することを目的とした。対象児童の在籍校であるX特別支援学校における個別の指導計画の作成手続きに従い,①児童の実態把握,②中心課題の設定,③指導目標の設定,④指導の実施及び評価の手続きでまとめた。児童の実態把握から中心課題を設定し,それが達成されるためには,どのような要因が背景として考えられるのかを仮定し,指導目標を設定,実践した。こうした一連の手続きによって,目標から適切な学習を導くことができた。現在行っている学習が何につながっているのかを教師が常に意識しながら指導にあたることができ,指導の見通しが持ちづらいといわれる重度・重複障害児に対する,系統性のある指導を実現するための示唆が得られた。一方で,より長期的な視点や実践の積み重ねが必要であると考えられた

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