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環境家計簿を用いた環境配慮行動の推進 : 環境問題の認識と情報交換に着目して

Abstract

本稿は,環境に配慮した行動の実践において,情報交換を中心とした他者との関わりが個人に与える影響を定量的に明らかにすることを目的とした。分析では,環境家計簿を活用した個人のライフスタイルの改善を目指す団体とその会員を対象とした。各会員は,入会した経緯や世帯状況などには差があったものの,2016年時点ではさまざまな行動を実践していた。これらの会員は,環境家計簿の作成や,それを通した情報交換に大きく影響を受けていた。特に,自身の世帯のエネルギー消費量(CO2排出量)を数値として認識することと,それを他の会員と比較することが,会員それぞれにとって削減の意欲に繋がっていた。また,各自の取組み紹介を元にした情報交換により,効果を数値的に確かめた省エネ行動や設備の導入を行った。その結果,各会員が入会当初よりもCO2排出量を削減したことが,環境家計簿を用いた定量的な分析から明らかになった

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