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沖縄島大渡海岸の潮間帯におけるサンゴヤドリガニ類の記録

Abstract

沖縄島大渡海岸にて実施した潮間帯調査中に, 高潮帯よりサンゴヤドリガニ類3種が観察されたので記録する. それら3種が寄居した宿種は特異的であり, Opecarcinus cf. sierra Kropp, 1989 はPavona venosa (Ehrenberg, 1834) シコロキクメイシから, Pseudohapalocarcinus ransoni Fize & Serène, 1956ヒメヤドリサンゴガニはPavona divaricata Lamarck, 1816 トガリシコロサンゴから, そしてLithoscaptus sp.はCoelastrea aspera (Verrill, 1866) パリカメノコキクメイシからのみ確認できた. そのうち, パリカメノコキクメイシのある群体では, そのほとんどが水面上に露出し、かつ死んでおり, 表面が藻類に覆われているにも関わらず, 同じく背面に藻類が生えたLithoscaptus sp.が生存しているのが確認された. サンゴヤドリガニ類はサンゴ類が放出するサンゴ粘液に加え, 他の栄養源を利用していることが推測されてきたが, 少なくともこのLithoscaptus sp.の個体はサンゴ粘液にのみ依存していないということが示唆された

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