CORE
🇺🇦
make metadata, not war
Services
Services overview
Explore all CORE services
Access to raw data
API
Dataset
FastSync
Content discovery
Recommender
Discovery
OAI identifiers
OAI Resolver
Managing content
Dashboard
Bespoke contracts
Consultancy services
Support us
Support us
Membership
Sponsorship
Community governance
Advisory Board
Board of supporters
Research network
About
About us
Our mission
Team
Blog
FAQs
Contact us
X線結晶構造解析によるω-アミノ酸 : ピルビン酸アミノ基転移酵素の反応機構の研究
Authors
Shinji IKEMIZU
イケミズ シンジ
池水 信二
Publication date
24 March 1994
Publisher
Abstract
アミノ基転移酵素はピリドキザール5\u27-リン酸(PLP)を補酵素として持つPLP依存酵素で基質のアミノ基をケト酸に転移する反応を触媒する。アミノ基転移酵素は共通の性質として活性部位にあるリジン残基がPLPとの間でシッフ塩基を形成しており、また反応は共通の中間体即ちPLP-基質アミノ酸のシッフ塩基の形成を経て進行すると考えられてきた。天然には多くのアミノ基転移酵素が存在し、既に40種以上の酵素のアミノ酸配列が決定されており、酵素化学的な方法で反応の研究もなされている。しかしながら、3次元構造が得られているものは、アスパラギン酸アミノ基転移酵素(AspAT),ホスホセリンアミノ基転移酵素,最近構造決定されたD-アミノ酸アミノ基転移酵素及びω-アミノ酸:ピルビン酸アミノ基転移酵素(ω-APT)の4種である。そのうち結晶学的な方法で反応機構の研究かなされているものはAspATのみである。 Psedomonas sp.F-128の生産するω-APTはPLP依存酵素で、β-alanincからピルビン酸へのアミノ基の転移を触媒し、アミノドナーに対しては特異性が低く、アミノアクセプターに対しては極めて高い特異性を示す。この分子は449個のアミノ酸残基からからなる結晶学的に同一なザブユニット4個からなり、アミノ酸配列は与那覇らにより決定された。結晶構造解析は渡辺らによりまず異常分散を考慮した多重同型置換法により分解能が2.0人のデータを用いて行われ、得られた構造は更に分解能が1.6人のデータでプログラムPROLSQにより精密化された。本論文ではω-APTと種々のアミノドナー(β-Alaninc,γ-Amino-n-butyratc,6-Aminohexonatc,L-Alaninc,Isoamylamine)及びアミノアクセプターであるピルビン酸との複合体結晶の構造解析を行い、それらの構造に基づいて提唱された反応機構について報告する。 複合体結晶は透析法による共結晶法によってpH7.0の38%硫酸アンモニウム水溶液から調整された。強度データの収集は高エネルギー物理学研究所・放射光実験施設・BL6A2に設置された巨大分子用ワイセンベルグカメラにより200nm×400mmのイメージングプレートを記録媒体として行われた。L-Alaninc複合体結晶の場合はまず3軸のまわりで1.5Å分解能まで、次いで露光時間を約3倍にして1.4Åまでのデータ収集を行った。Isoamylaminc複合体結晶については1.5Å分解能、その他については1.8Å分解能までのデータ収集を行った。複合体結晶はいずれもNative結晶(空間群1222、a=124.7,b=137.9,c=61.5Å)と同型であった。強度データの処理にはプログラムWEISを用いた。精密化の初期構造としてはNative結晶の構造パラメータを使用し、プログラムはPROLSQとXPLORを利用した。基質複合体モデルの構築をプログラムFRODOを使用して3次元グラフィックスにより行った。精密化の結果、L-Alaninc複合体結晶では分解能10.0?1.6ÅでR値が0.159、β-Alaninc,γ-Amino-n-butyrate,6-Aminohexonate,Isoamylaminc及びピルビン酸複合体結晶ではR値それぞれ0.220,0.165,0.196,0.152,0.208の構造を得ることが出来た。図にω-APT及び種々の複合体の結晶構造に基づく反応機構を示す。図中Aの構造については既に渡辺らの解析で得られいたが、AspATのNativeの構造と異なり活性部位にあるLys288とPLPの間にはシッフ塩基の形成はみられない。このことはPLP酵素に対して50年間共通の性質と考えられてきた定説を覆すことになる。そこで、結晶化条件を変えたり、精密化の方法を変えたりして検討を続けたが結果は同じであった。最近杉尾らにより構造解析されたD-アミノ酸アミノ基転移酵素は、ポリエチレングリコールを沈殿剤に用いて結晶化されているにも拘わらず活性部位にシッフ塩基が形成されていない結果が得られた。さらにこの経路中、D中間体はβ-Alaninc複合体の構造に相当し、I中間体の構造はL-Alaninc複合体の構造に相当する。またPLPとPMPにより周りの環境に大きな変化がないので、Fの構造はピルビン酸とPLPの複合体結晶の構造と同様な配置をとると考えられる。これらの中間体の構造を基に図の反応機構は矛盾なく説明できる。なお酵素反応機構はAspATとは異なっている
Similar works
Full text
Available Versions
Graduate University for Advanced Studies [SOKENDAI] Institutional Repository
See this paper in CORE
Go to the repository landing page
Download from data provider
oai:ir.soken.ac.jp:00001263
Last time updated on 10/02/2018