research

ガルシア ロルカ ノ ゼンエイゲキ ニ オケル シュルレアリスム ノ ジッセン

Abstract

本稿では、ガルシア・ロルカの前衛劇におけるシュルレアリスムの実践を分析する。ロルカ演劇におけるシュルレアリスムの実践は(1)詩的言語の実践、(2)時間論的戦略、(3)夢と時間の融合した舞台、の3点に大別できる。このようにロルカは自作にシュルレアリスムの諸手法を投影させたが、ロルカの前衛劇がシュルレアリスム演劇の理念と完全に合致していると判断することはできない。なぜなら、ロルカの前衛劇にはシュルレアリスムの影響を受けた夢の要素や非論理的発話そして直線的・年代順(クロノロジカル)的な時間概念への反逆が確認できても、作品を織りなす全ての劇言語は「極限の詩的論理」によって統制されているからである。従って、ロルカの前衛劇はカルデロン・デ・ラ・バルカの聖体劇(アウト・サクラメンタール)を基にするスペイン・バロック演劇の構造とシュルレアリスムの諸手法が融合した前衛性の高い戯曲であると結論づけることができる

    Similar works