小澤 祥平

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修 士 論 文 の 和 文 要 旨  研究科・専攻 大学院 情報システム 学研究科 情報システム基盤学 専攻 博士前期課程 氏    名 小澤 祥平 学籍番号 1053007 論 文 題 目 波形整形を行う直交符号並列伝送方式とその特性  要  旨 直交周波数分割多重方式（OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing） は無線 LAN規格である IEEE802.11aやデジタルテレビ放送などで用いられており，複数のサブキャリアを同時に送信するマルチキャリア変調方式の一つである．この方式は，周波数利用効率が高くマルチパス環境でのフェージングに強いという特徴を持つ．   しかし, OFDM 方式は送信信号のピーク電力対平均電力比(PAPR:Peak to Average Power Ratio)が大きいという課題がある.  そこで，OFDM方式に変わる通信方式として直交符号並列伝送方式が提案された．この方式は変調に直交関数であるウォルシュ関数を用いている．ウォルシュ関数は，1,-1 の値のみで構成する関数であり，その処理は加減算のみで実現できるため，三角関数を用いる OFDM 変調に比べ計算が容易である．また直交符号並列伝送方式は，OFDM 方式で有効性を示した PAPR 低減手法を適用したとき，OFDM 方式に比べ PAPR をより低減出来ることが過去の研究によって明らかにされた．しかしながら直交符号並列伝送方式の信号は矩形関数となり広帯域な周波数スペクトルを有しているため波形整形を行い帯域を制限する必要があり，その際の特性については未確認である．  そこで本論文では,帯域制限フィルタとして代表的なガウスフィルタとルートコサインロールオフフィルタを用いて波形整形を行う直交符号並列伝送方式のモデルを考案し，計算機シミュレーションにより，その特性評価を行った．その結果，ルートコサインロールオフフィルタ適用時，直交符号並列伝送方式の PAPR特性やビット誤り率（BER:Bit Erro Rate）特性は OFDM方式と同等な特性を示した．さらに，帯域制限をした際，直交符号並列伝送方式は OFDM 方式にくらべ，伝送速度の低下を抑えることが確認できた．以上の結果から直交符号並列伝送方式の有効性が示された．  

波形整形を行う直交符号並列伝送方式とその特性

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波形整形を行う直交符号並列伝送方式とその特性

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