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飛行型ロボットによる情動伝達のための動作表現
Authors
Chie Hieida
日永田 智絵
Publication date
16 September 2016
Publisher
Abstract
近年,ロボットが一般社会に浸透しつつあり,人とロボットのコミュニケーションについての研究がさかんに行われている.ロボットが人とコミュニケーションをとる際,人と身体的に似ているロボットは人の模倣をすることでコミュニケーションが可能である.しかし,人と身体的にかけ離れているロボットはどのようにコミュニケーションを取ればよいのだろうか.そのような問題を解決するため,人と身体的にかけ離れているロボットとして飛行型ロボットを,コミュニケーションの中でも原始的なコミュニケーションとして情動動作表現を扱うこととし,飛行型ロボットの情動動作表現を検討した.飛行型ロボットの情動動作表現の生成をするためには,情動と動作の関係を明らかにしなくてはならない.そこで,動作と心理状態の関係を説明したラバン理論を用い,情動動作表現を生成することとした.そして,ラバン理論を用いて作成した動作を人に対して見せ,印象を回答させる実験を行った.その結果,ラバン理論は飛行型ロボットのような人と身体的にかけ離れているロボットには適応できないことが示唆され,情動動作表現には複雑な動作が必要であることなどがわかった.この結果を受け,独自の指標を用いた情動動作表現モデルを作成することとした.指標にはラバン理論を参考にした能動的-受動的,集中-散漫,警戒-安穏およびラッセル円環モデルを参考にした快-不快,覚醒-眠気を用いた.そして,情動動作表現を第三者に作成させ,その動作の印象評価実験を行った.その結果,重力方向と他者方向の動きで情動を表現できることが示唆され,上下の加速度二乗平均を大きくすることで快度が,上方向移動量を増やすことで覚醒度が上がることなどがわかった.これらの結果を用いて,情動動作表現モデルを作成し,検証実験を行った.本研究では,以上の実験を経て,飛行型ロボットの情動動作表現の実現をしたとともに,情動動作表現モデルを提案した.そして,人と身体的にかけ離れたロボットであっても振る舞いで情動を表現できることを示した.このことによって,プロペラを有し,単独で飛行が出来るというような人にはないロボットならではの身体を持った上で,人のパートナーとなれる可能性がある.本研究によって,コミュニケーションロボットの幅が広がることを期待する.電気通信大学201
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Last time updated on 09/02/2018