research

An Agent Based Simulation Methodology for Analyzing Poverty and Inequality Problems

Abstract

本稿では、マルチエージェント型のシミュレーションモデルを用いて貧困層・低所得層への扶助の効果を検討した。(1)財産扶助、(2)貧困層・低所得層の稼得能力の引き上げと稼得の場の提供、を扶助の形態としてモデルに組み込み、1人あたりの財産の変化とジニ係数の変化を比較検討した。検討の結果、以下の二点が明らかとなった。第一は、単に財産を扶助することよりも、貧困層・低所得層の稼得能力を引き上げ、稼得の場を提供することの方が、貧困層・低所得層の1人あたりの財産の伸びが大きくなるということである。第二は、貧困層・低所得層の稼得能力を引き上げると、単に財産を扶助する場合よりも、社会全体の財産格差が縮小するということである

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