特別支援学校(肢体不自由部門)教諭の児童生徒の健康状態に関する認識状況

Abstract

本研究は、特別支援学校教諭(肢体不自由部門)の児童生徒の健康状態に関する認識状況を明らかにするために、特別支援学校教諭に質問紙調査を行った。その結果、特別支援学校(肢体不自由部門)の教諭は、受け持ちの児童生徒の健康状態を認識するためにバイタルサイン、一般状態、随伴症状、発育経過といった健康観察指標を把握している者が多かった。しかし、肢体不自由児の健康異常を見極めることは難しく、看護師等専門職のサポートが必要と考えられた。また、肢体不自由児の教職経験による分析からは、教職経験が長くなるに従って、健康観察指標を把握している教諭が多くなり、重視する項目も画一的な項目から受け持ち児の障害の実態に応じた項目へと発展させ、健康異常を見極めることの困難度も低下していくことが明らかになった。また、バイタルサインの把握状況、随伴症状の把握状況、健康異常の見極め困難度については、教職経験「1年未満」「1~3年」と「4~9年」「10年以上」に差が見られ、特に教職経験3年までの教諭に対するサポートの必要性が示唆された

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