若者と家族のストレングスに焦点をあてたリカバリー志向の早期支援・過渡的支援-ニュージーランドにおける早期支援プログラムの実際から-

Abstract

思春期・青年期は、急激な心身の変化による不安定を抱えるとともに、精神疾患の好発年齢でもある。また、発症に至らなくとも、何らかの社会適応の困難や不都合を抱えている若者は多く、早期に適切な支援と、若者が望む人生に進むことができるための過渡的な支援が必要である。わが国における適用可能な若者への早期支援・過渡的支援の方向性を探るために、ニュージーランドのオークランド市カリ早期支援センターで行われている「Youth Transitional Programme: YTP」とNPO法人ユースホライゾンズで行っている「Multi Systemic Therapy: MST 」および「Multidimensional Treatment Foster Care: MTFC」の訪問調査を行った。いずれも、若者と家族のストレングスに焦点をあて、若者を取り巻く環境へのアプローチがシステマティックに行われていた。介入期間が設定されており、若者と家族自身が定めた目標を実現するために支援者と協働で計画を作成し、多職種によるチームがリカバリー志向の支援にあたる実際から、多くの示唆を得ることができた

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