治療によってFDG-PETにおける集積の変化を示した非結核性抗酸菌症の1例

Abstract

症例は 64歳女性. 2006年 11月,検診にて胸部 X線異常を指摘された.胸部 CTで左舌区に consolidationを認め, FDG-PETでは SUV最大値 10.3と著明な集積を認めた.左 Bの経気管支生検で類上皮細胞肉芽腫を認め,気管支洗浄液から Mycobacteriumaviumが培養され,非結核性抗酸菌症と診断した.2007年 6月の胸部 CTで悪化を認めたため,多剤併用化学療法を開始した.同年 10月の胸部 CTで改善を認め,FDG-PETでは SUV最大値 3.9と集積の低下を認めた.自覚症状が乏しい非結核性抗酸菌症に対する適切な治療の導入基準は確立されていない.本症例は無症状であったが,短期間で胸部 CT所見の悪化がみられ, FDG-PETで SUVの著明高値を認めたため治療を行なった. FDG-PETは非結核性抗酸菌症の活動性を反映し,治療導入や効果判定に有用であった

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