Abstract

著者最終原稿版IPMNのムチン発現形質によるサブタイプ別予後、組織学的な異型度と壁在結節(MN)の関係に着目して、新たな切除適応の可能性について検討した。MUC2陽性型は最も予後が良好で、MNの有無と異型度に相関傾向を認めることから、MNが形成されるまでは経過観察が可能であると考えられた。MUC1陽性型もMNの有無と異型度に相関傾向を認めるものの、早期に浸潤を開始する可能性があるため、MNの有無にかかわらず切除適応と考えられた。一方、MUC1、2陰性型ではMNの有無と異型度に相関がなく、MNのないことが臨床的な安全性の高さを示すことにはならない。この型には経過観察が可能と思われる良性病変と、悪性度の高い病変が混在している可能性がある。MNの有無にかかわらず浸潤性管状腺癌の発生がみられることがあるため、経過観察において最も注意を要すると考えられた

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