Abstract

雑誌掲載版要旨:【目的】悪性腫瘍を合併した脳卒中患者の特徴を解析することを目的とした.【方法】2011 年1 月から2012 年12 月の間当院に入院した脳卒中患者291 例のうち,悪性腫瘍を合併した症例に関して,その頻度や腫瘍の種類,脳卒中の病型,転帰などについて検討した.【結果】悪性腫瘍合併例は30 例(10%)で,その内訳として肺癌と膵癌が7 例と最も多かった.脳卒中の病型では脳梗塞が21例,脳出血が7 例,一過性脳虚血発作が2 例であった.脳梗塞の発症機序に関して,9 例がTrousseau 症候群による可能性が考えられた.脳卒中による症状の転帰について改善が12 例,不変が12 例,悪化が6 例であった.【結論】脳卒中患者全体の1 割強に悪性腫瘍が合併しており,生命や機能予後に対する影響が大きいため,今後その病態や治療法について検討していく必要があると考えられた

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