Abstract

雑誌掲載版39歳女.左腰部の自覚症状のない皮下結節を主訴とした.1998年,両眼ぶどう膜炎を発症し,BHLもあり,1989年にサルコイドーシスと診断された.1995年,心サルコイドーシスの診断でプレドニゾロンが開始された.初診時,左腰部に拇指頭大の淡褐色斑があり,直下に直径1.2cmの硬結を触れた.病理組織学的所見で,皮下脂肪織内に典型的サルコイド結節と,巨大な乾酪様壊死巣を有する類上皮細胞肉芽腫を認めた.よって皮膚サルコイドーシスの皮下型と診断し,皮下結節を外科的に摘除した.その後,新たな結節の再発はない.サルコイドーシスの類上皮細胞肉芽腫は,通常壊死がないとされるが,近年壊死を伴う症例報告が散見する.旭川医科大学皮膚科教室とその関連施設では,過去7年間に皮膚サルコイドーシスと診断された36検体中,自験例を含む6例,17%に乾酪壊死を確認しており,壊死は必ずしも稀ではないことが示唆され

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