The development process and reliability testing of a Depressive Tendency Scale

Abstract

publisher奈良抑うつ的傾向は、「抑うつ」という研究分野において取り上げられている事柄であり、「抑うつ」は単に憂うつな気分を指す場合から、精神障害としての「気分障害(mood disorders)」を意味する場合まで、かなり広汎に使用されてきている。ここでの抑うつ傾向は、「抑うつ気分」に相当するものであり、本研究の目的は、その抑うつ傾向を測定するための「抑うつ的傾向尺度」を開発し、その信頼性と構造とを吟味していくことである。そのために、「抑うつ的傾向尺度」として、BDIから16項目とMMPIにおける「抑うつ尺度」から19項目を借用し、筆者が考案した5件法であるDTS(Depressive Tendency Scale)を作成した。この尺度の信頼性分析を行った結果、α=.873により、本研究におけるDTSの質問紙には信頼性があることが示された。また、因子分析の結果、低い自己評価、否定的思考、悲観主義、楽観主義、安定性の欠如の5因子が抽出された。これからの課題としては、尺度の吟味を重ねながら、この尺度を用いて実証的研究を行っていくことである

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