About influence of having human relations or not in the tendency to depression: A substantial study for the university student

Abstract

publisher 奈良本研究は、大学生の抑うつ傾向を、人間関係の有無という観点から検証しようと試みたものである。大学生は、今までとは違った環境の変化に、大学生活とプライベートの生活両面で対応していかなければならず、そういった中での人間関係が、抑うつ感に影響を及ぼしているのではないかということが考えられた。そこで、本研究では、人間関係の有無が、抑うつ感に影響を与え、周囲に支える人がいると、抑うつ傾向が低くなるのではないかという、基本的な仮説をたて、それを検証するために、質問紙を作成し、大学生を対象として、抑うつ感を測定した。その結果、大学生の一人暮らしが、抑うつ感に影響を与えているであろうことが示唆された。また、いくつかの先行研究と同様に、女子に抑うつ傾向の高いことが明らかになった。しかし、クラブ・サークル活動の有無やアルバイトの有無といった、人間関係を持つ環境の有無が、抑うつ感に影響を及ぼすであろうとの仮説は検証されなかった。一方、本研究からうかがえた、大学生の人間関係における諸問題に関し、今後大学というフィールドにおいても、教員のみならず大学組織全体を含めた、コミュニティ心理学的観点からの対策が望まれる

    Similar works

    Full text

    thumbnail-image

    Available Versions