Hatanaka, Takashi

Okayama University Scientific Achievement Repository

氏 名 畑 中 崇 志授 与 し た 学 位 博 士専 攻 分 野 の 名 称 医 学学 位 授 与 番 号 博甲第 5436 号学 位 授 与 の 日 付 平成２８年１２月２７日学 位 授 与 の 要 件 医歯薬学総合研究科病態制御科学専攻（学位規則第４条第１項該当）学 位 論 文 題 目 Inhibition of SGLT2 alleviates diabetic nephropathyby suppressing high glucose-induced oxidative stressin type 1 diabetic mice（SGLT2の阻害は、1型糖尿病マウスにおける高血糖が誘発する酸化ストレスを抑制することにより、糖尿病性腎症を軽減する）論 文 審 査 委 員 教授 那須 保友 教授 塚原 宏一 准教授 北村 佳久学 位 論 文 内 容 の 要 旨論 文 審 査 結 果 の 要 旨ナトリウムグルコース共輸送体（SGLT）は、腎臓におけるグルコースの再吸収に重要な役割を果たしており、SGLT2 阻害薬ダパグリフロジンは 2 型糖尿病に対する治療法として使用されている。以前に我々は、ダパグリフロジンは酸化ストレスを抑制することにより db/ db マウス（2 型糖尿病モデル）における糖尿病性腎症を改善することを報告した。しかし、これが SGLT2 の阻害による直接的な効果であるのか、あるいは高血糖の改善による間接的な効果であるのかは不明であった。そこで Akita マウス（1 型糖尿病モデル）にダパグリフロジンを投与した群と、インスリンを投与した群を比較し、さらにマウス近位尿細管上皮細胞を用いて糖尿病性腎症に対する効果について検討した。 ダパグリフロジン投与群は同程度に血糖値を低下させたインスリン投与群に比べて、尿中アルブミン排泄量、腎尿細管間質の炎症、酸化ストレス、線維化が改善した。また高糖濃度下のマウス近位尿細管細胞にダパグリフロジンを添加、あるいは SGLT2 をノックダウンすると、細胞内への糖の取り込みが抑制され酸化ストレスが軽減された。  この研究の結果により、SGLT2 の阻害が近位尿細管細胞において糖の取り込みを阻害し、高血糖による酸化ストレスを軽減することにより、腎保護作用を示すことが示唆された。 

SGLT2の阻害は、1型糖尿病マウスにおける高血糖が誘発する酸化ストレスを抑制することにより、糖尿病性腎症を軽減する

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