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ハワイの沖縄系労働運動・政治活動家たち : 20世紀中庸の人種、エスニシティ、階級、そして社会運動

Abstract

21世紀を生きるハワイの住民は概して他のアメリカ国民よりも優れた市民権と労働権を享受している。これらの権利がどのように獲得されたかということについて、社会的には二つの説明の仕方が定着している。一つは多民族的労働組合主義を基盤とした組織化に成功した労働運動によるものとしての説明である。二つ目は、以前の民主党支持者、労働組合、そして特に第二次世界大戦に従軍し多大な犠牲を払った日系退役軍人たちが共闘しながら社会で政策決定過程における平等を要求し、半世紀にもわたる共和党支配をひっくり返した「民主党革命」によるものとしての説明である。いずれにおいても、沖縄人と沖縄アイデンティティは一般的日本人の括りの中に埋没し、評価されることはなかった。また、一方では、一般的沖縄人は、経済的、社会的成功を勝ち取るべく起業家精神にあふれ、民族的連携を図り、ハワイ農業で苦役に従事する一世として説明される。公文資料と口述史料を基に、本稿では沖縄人が起業家としてではなく社会の活動家として果たした役割を強調したい。特に人口統計学的要素や社会史的要素がどのように活動家としての役割を後押ししたのかを明らかにする。結論として、言祝がれ流布するハワイにおける沖縄人の「立身出世話」とハワイ社会における沖縄人共同体の将来の方向性について再検討を促す

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