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アリアケカイ ニ オケル 1960ネンダイ イコウ ノ テイシツ ヘンカ

Abstract

観測資料,音響特性,柱状試料に基づいて,有明海における泥質堆積物の分布の経年変化を明らかにし, さらに粒度組成の変化が生物多様性に与える影響について検討した.底質の細粒化は,沿岸水と外海系水 との潮目に堆積した泥質粒子が残差流によって拡散した結果と推定される.熊本沖では,アサリの漁獲量 の急増と,貝殻片,砂,礫からなる粗粒粒子が混じる堆積物の分布の拡大が密接に関係していた.一方, 海域環境を解析した結果によれば,1970-80年代に低塩分の沿岸水が強く影響していた.塩分の低下と底 質の粗粒化が同時に発生したことが,アサリが急増した原因と判断される.このことは,逆に温暖化で外 海系水が砂泥干潟にまで影響するようになれば,個体数の減少を引き起こす可能性を示している

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