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遠隔操作による西之島海底の溶岩採取装置の開発 : 「TAIRIKUプロジェクト」大陸生成の新しい仮説と西之島における検証

Abstract

西之島は活発な火山活動を続けているため,周辺4kmの立ち入りが禁止されている.その海域の水深10mの海底から溶岩を採取するため,遠隔操作が可能な溶岩採取機器の開発に着手した.機器の構成を紹介し,手動による動作試験の結果を報告する. 西之島は、2013年11月に40年ぶりに爆発的な噴火がはじまり、2014年10月現在も噴火は衰えを見せておらず、最近になって専門家からは数年規模で噴火継続する可能性も指摘されている。西之島噴火による現在までの総噴出量は7,000万m3と推定され、東西1.6km、南北1.7kmの島へと成長したが、活発な噴火活動のための、西之島近海は立入りが禁止されており、今回の噴火による噴出物は採取されていない。 一方、40年前の噴火で発生した噴出物や溶岩は採取され、大陸を形成する安山岩であることが確認されており、「なぜ海洋のど真ん中で大陸地殻を構成する安山岩マグマが噴出するのか?」という問いが残されている。 仮説検証のためには、西之島近海の溶岩試料を採取することが必須であるが、前述のとおり、有人での調査は困難な状況にある。そこで、そのための解決策として、本共同研究により、東京海洋大学の保有する電気推進船「らいちょうI」を改造した、遠隔操作が可能な自航型無人作業艇を開発し、溶岩試料の採取を目指す。作業艇には、ドレッジ・採泥器等の各種機器・ウインチ等を搭載し、西之島近海、水深10m前後の海底から今回の噴火によって生じた溶岩試料を採取する。海洋理工学会平成27年度春季大会(2015年5月25日~26日, 東京海洋大学品川キャンパス

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