京都大学0048新制・論文博士医学博士乙第1965号論医博第489号新制||医||167(附属図書館)2902UT51-47-B482(主査)教授 本庄 一夫, 教授 木村 忠司, 教授 伊藤 鉄夫学位規則第5条第2項該当Kyoto UniversityDA

Yasui, Kanji

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Title Experimental Studies on Nerves in Regenerated Liver(Abstract_要旨 )Author(s)Ya ui, KanjiCitationKyoto University (京都大学)Issue Date1972-03-23URL http://hdl.handle.net/2433/213855RightType Thesis or DissertationTextversionnoneKyoto University氏 名学 位 の 種 煩学 位 記 番 号学位授与の日付学位授与の要件学位論文題目安 井 完やす い かん じ医 学 博 士論 医 博 第 4 8 9 号昭 和 47 年 3 月 23 日学 位 規 則 第 5 条 第 2 項 該 当ExperimentalStudiesonNervesinRegeneratedLiver(再生肝の神経)(主 査)論文 調査 委員 教 授 本 庄 一 夫 教 授 木 村 忠 司 教 授 伊 藤 鉄 夫論 文 内 容 の 要 旨従来肝切除に関する実験的研究は多く, 奥村は家兎の50%肝切除を行ない経時的に残存肝の組織像を追究し, 残存肝には術後間もなく著明な退行変性像の出現をみるが, 速やかに恢復し, 3週以後においては全 く正常化することを報告している｡ また三上は犬あるいは家兎における70%肝切除後の肝機能検査で,術後24時間内外に著明な肝機能低下を来すが, 次第に恢復に向い, 2 週間前後で術前値に戻ることを認めている｡肝切除後の残存肝の変化は, 切除量の大なる程著明と考えられるので, 著者は大黒鼠を使用し, その切許容量と考えられる70%肝切除を行ない, 残存肝を経時的に採取し, Bielschowsky氏鍛鉄法一鈴木氏変法にて神経組織学的検索を行ない, 次の結果を得た｡1) 肝切除後早期に肝内自律神経終末である終網原線維の額粒状変性, 断裂化および介在細胞の形質内空胞形成を認める｡ その最も著しい時期は, 肝切除24時間前後で, 以後次第に病変の程度を減じ, 48時間以後のものでは変性像を認めない｡2) 肝内小葉問結合織を走る神経線維には, 術後早期においても変性像を認めなかった｡3) 肝切除後 3-6カ月後においても, 肝小葉問結合織の神経線維にも, 終末構造である終網にも増殖像は認められなかった｡論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨肝切除による再生肝に関する研究は多く, たとえば奥村は家兎の50%肝切除を行ない経時的に残存肝の組織像を追究し, 三上は犬あるいは家兎で70%肝切除後の肝機能の推移を詳細に調べている｡ 他方, 病的肝たとえば実験的に作成した硬変類似肝で長谷部は神経の変性を証明した｡そこで, 著者は肝切除後の再生肝の神経の組織学的検索を行った｡肝切除後の再生肝の変化は切除量が大なるほど著明であるので, 大黒鼠を使用し, その切除訴容量と考- 239 -えられる70%肝切除を行ない, 残存肝組織を経時的に採取し, Bielschowsky鍍銀法の鈴木変法を使用した｡その結果, 肝切除後早期に肝内自律神経終末である終網原線維の額粒状変性, 断裂化および介在細胞の形質内空胞形成が認められ, その最も著しい時期は肝切除24時間前後で, 以後次第に変化の程度を減じ,48時間以後のものでは変性像は認め得なくなる｡肝内小葉間結合織を達る神経線維には術後早期においても変性像は認めない｡ なお, 肝切除後 3 乃至 6ケ月後においても, 肝小葉間結合織の神経線維にも, 終末構造にも増殖像のような所見は認められない｡よって, 本論文は医学博士の学位論文として価値あるものと認める｡-240-

サイセイカンノシンケイ

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