京都大学0048新制・論文博士理学博士乙第1853号論理博第359号新制||理||146(附属図書館)3173UT51-46-G132(主査)教授 松浦 重武, 教授 中野 茂男, 教授 溝畑 茂学位規則第5条第2項該当Kyoto UniversityDA

Naruki, Isao

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TitleHolomorphic Extension Problem for Standard RealSubmanifolds of Second Kind( Abstract_要旨 )Author(s)Naruki, IsaoCitationKyoto University (京都大学)Issue Date1971-09-23URL http://hdl.handle.net/2433/213747RightType Thesis or DissertationTextversionnoneKyoto University氏 名学 位 の 種 類学 位 記 番 号学位授与の日付学位授与の要件学 位 論 文 題目【51】成 木 勇 夫なる き いさ お理 学 博 士論 理 博 第 3 5 9 号昭 和 46 年 9 月 23 日学 位 規 則 第 5 条 第 2 項 該 当HolomorphicExtensionProblemforStandardRealSubmanifoldsofSecondKind(第二種標準的実部分多様体に対する正則拡張問題)(主 査)論 文 調 査 委員 教 授 松 浦 垂 武 教 授 中 野 茂 男 教 授 溝 畑 茂論 文 内 容 の 要 旨複素多様体に含まれる実部分多様体上では, その複素多様体上の Cauchy-Rieman方程式から, 自然にtangentialCauchy-Riemann方程式が定義されるが, この tangentialCauchy-Riemann方程式の解がもとの複素多様体上の正則函数に拡張出来るかどうかという正則拡張問題は, 特殊な場合には, 単独一階方程式の問題や 8-1Neu-mann問題と関連して, H.Lewy や J.J.Kohn等によって扱かわれて来た｡申請者は本論文において, この問題を一般的に取 り扱かうことを試み, 概括的には, 第二種標準的実部分多様体とよばれるものに対して, 正則拡張問題の解決を得たということが出来る｡まず, 第二種標準的突部分多様体を群論的構成によってとらえ, これに Tanakaによって導入された準同型の方法を適用することにより, 問題を一層簡単な基本実部分多様体の場合に帰着させうることを示している｡この基本実部分多様体は, 実は Piatetski-Shapiroによって扱われた或る第二種 Siegel領域の Shilov境界になっていることに注意し, この Shilov境界の近傍で定義された正則函数はすべて Siegel領域全体に解析存続出来ることを証明している｡この証明には, Hartogsの連続性定理を, Wels,Bishop等によって導入された解析的円板族の概念を用いて精密化して利用している｡また, この Shilov境界の解析的自己同型群はユニタリ- 群に同型な極大コソ/くクト部分群をもつが,この群の作用を考察することによって,tangentialCauchy-Riemann方程式の解の正則函数による近似定理を得ている｡ これは, 表現論における Garding-Harish'Chandra-Nelsonの定理の精密化にもなっている｡以上に述べたような結果を利用して, 基本実部分多様体の場合の正則拡張問題を解いている｡一般の第二種標準的実郡部多様体に対しては, そのLevi･Tanakaalgebra(と申請者がよんでいるもの)のみたす性質によって, 申請者は, 全不定 (totaliyinde丘nite), 双対全不定, 安定 (stable)等の概念を- 132 -導入している｡主な結果を述べれば: 安定な実部分多様体の場合には,その各部分領域上のtangentialCauch-Riemann方程式の解が, もとの複素多様体上のそれぞれ一定の領域上の正則函数に拡張出来ることを証明している｡ 安定でない場合にも, 領域の形を適当に補正すれば, 同様の事の成り立つことに注意している｡ 特に全不定の場合には, 実部分多様体上の大域的な解は, すべて整函数のその実部分多様体への制限になっていることを証明している｡この最後の結果から, (第二種標準的実部分多様体に限れば) Kohn,H6rmanderや申請者によって以前に得られた解析的ベクトル ･バンドルの0 次コホモロジーの有限性定理の別証が得られる｡論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨複素多様体に含まれる実部分多様体上の tangentialCauchy･Riemann方程式の解が, もとの複素多様体上の正則函数に拡張出来るかどうかという正則拡張問題は, 近年 Lewy,Kohn,Wels,Green丘eld等により研究されて釆たが, 申請者の論文はこの分野に大きな貢献をするものである｡申請者の方法は, 函数論的および微分幾何学的考察に函数解析的偏微分方程式論の手法を結びつけたものであり, この分野の問題解決の新らしい手法を示している｡申請者が得た主結果は, 第二種標準的実部分多様体の場合の正則拡張問題に最終的解決を与えたものと見なすことが出来るが, とくに著るしいのは, 実部分多様体上の tangentialCauchy-Riemann方程式の大域的な解が, すべてもとの全複素空間に解析接続出来るための条件が, Levi-Tanakaalgebra(と申請者がよんでいるもの) に対する代数的条件として得られている｡ このようなことは, 多変数函数論では今まで殆ど知られていなかったことである｡また, 証明の途中で得られた近似定理も, 表現論における Garding･Harish'chandra･Nelson の定理の精密化になっている｡本論文の中には, さらに一般的な場合の正則拡張問題の予想が述べられているが, これも最近申請者によって解決された｡なお, 参考論文3編も函数論的, 微分幾何学的考察に偏微分方程式論的手法と結びつけて, 多様体上の問題を解決したものであり, 申請者の広い識見と高い研究能力を示している｡よって, 本論文は理学博士の学位論文としての価値あるものと認める｡-133-

ダイニシュヒョウジュンテキジツブブンタヨウタイニタイスルセイソクカクチョウモンダイ

http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/213747/1/yrigr00359.pdf

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