Epstein-Barr Virus Positive T/NK-cell Lymphoproliferative Disease : The Pathogenesis and Target Cells of Infection

Abstract

Epstein-Barr virus(EBV)は1964年にBurkitt リンパ腫株より分離された. このウイルスはヒトに初感染して伝染性単核症(infectious mononucleosis : IM)をおこし, 生涯潜伏する. 分子生物学と移植医療の飛躍的な進歩に伴い, 感染, 免疫, そして腫瘍におけるEBV の関与が明らかになった. EBV 感染を制御する特異的, 非特異的エフェクター細胞はそれぞれT細胞とNK細胞である. EBV関連血球貪食性リンパ組織球症(EBV-HLH)と慢性活動性EBV感染症(CAEBV)の患者には, 病理組織学的にリンパ腫の診断が難しいEBV感染T細胞・NK細胞がクローン増殖する. このT細胞・NK細胞への感染は日本の小児から多く報告され, EBV-positive systemic T-cell lymphoproliferative disease of childhood(WHO2008分類)と認知された. 最近, 欧米あるいは日本の成人にも報告が増加している. 本稿ではEBV感染が発症に関与する遺伝性疾患, およびEBV-HLHとCAEBVについて, 感染細胞と宿主免疫の関係から概説する

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