博士論文 (Doctoral dissertation)doctoral thesi

397302

Muhammad, Emaduddin

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氏名 (本籍)学位の種類学位授与番号学位授与日付学位授与の要件学位論文題目審 査 委 員Muhammad Emaduddin(BANGLADESHI)博 士(医学)甲第 315 号平成 8 年 3 月 25 日学位規則第4条第1項該当Multipleintrace‖ular slgnaltransduction pathways mediatInginward current produced by the neuropeptide,aChatin-[.宏則義内澤竹野授授教教))査査主副(( 教授 松 波 謙 一論 文 内 容 の 要 旨Achatin-Ⅰ(Gly-D-Phe-Ala-Asp)は,アフリカマイマイ(AchatinafulicaFbTuSSaC)神経節より分離･同定された神経作用性ペプチドである｡このペプチドは,検定されたAcんα£わα巨大神経細胞の半数近くに興奮作用を示したのでt この動物の興奮性神経伝達物質と考えられた｡この物質はその構造上の特徴としてt 第2位にD-Phenylalanine残基を持っ｡Achatin-Ⅰとその7種の立体異性体のなかで,aChatin-Iだけが強い興奮作用を示した｡またachatin-Ⅰの20種あまりの誘導体には,ほとんど作用がなかった｡すなわちachatin-Ⅰは.その作用を示すために,立体異性性ならびに構造特異性を有する｡本研究では.Acんαとわα神経節に同定される2種の巨大神経細胞,PON(periodically oscillating neurone)ならびにv-RCDN(ventral-right cerebraldistinctneurone)を用いて.achatin-Ⅰにより引き起こされる内向き電流(L)の細胞内シグナル変換機構を追求した｡すなわちachatin-Ⅰによる山こ対する,以下のシグナル変換機構の抑制物質の作用を検定した:H-89(proteinkinase A(PKA)inhibitcr),KT5823(protein kinase G(PKG)inhibitor),CalphostinC(proteinkinaseC(PKC)inhibitor),ML-9(myosinlight-Chain kinaseinhibitor),genistein(tyrosine protein kinaseinhibitor),W-7(calmodulininhibitor).IBMX(cyclicnucleotidephosphodiesteraseinhibitoI),fluphenazinenitrogen-muStard(calmodulin-dependent phosphodiesteraseinhibitor),indomethacin(prostaglandinCyClooxygenaseinhibitor),Okadaic acid(typel,2Aand2Bproteinphosphataseinhibitor),CalyculinA(typelprotein phosphataseinhibitor).材料と方法Achatinafulica F占ruSSaCは,フィリピンより輸入された｡この神経節に同定される巨大神経細胞,PONあるいはv-RCDNの細胞体に2本の微小電極を刺入し,膜電位固定を行った｡Achatin-Ⅰは.圧により(2kg/cnf,400msec,10-3M),神経細胞に局所的に投与された｡細胞内シグナル変換機構の抑制物質は,潅流により与えられた｡繰り返して測定された数値はt 繰り返し測定のためのANOVA(analysis of variance for repeatedmeasurements)ならびにBonferroni,s t-teStにより,その有意差が検定された｡Achatin-Ⅰの用量･作用曲線は.その圧による投与持続時間を変えることによって測定された｡この曲線はt probit法により解析され,またその数値はt Lineweaver-Burk plotされた｡結果と考察PONでachatin-Ⅰにより引き起こされるんはt 2×10~5M H-89の海流により,顕著に抑制された｡生理溶液中および10-5 M H-89の潅流下で,先に記した方法によりachatin-Ⅰの用量･作用曲線を求め,その値をLineweaver-Burk plotしたところ,H-89はこの1Lを.非競合的(noncompetitive)に抑制すると考えられた｡これに反して.v-RCDNでachatin-Ⅰにより引き起こされる揖ま.この濃度のH-89により.まったく影響を受けなかった｡またPONでachatin-Ⅰにより引き起こされるんは.5×10-5M W-7により著しく抑制された｡生理溶液中ならびに10-5M W-7の海流下で.PONにおいてachatin-Iの用量･作用曲線を求めたところ,W-7もまた非競合的にこのんを抑制すると考えられた｡これに対して.v-RCDNにおけるL,は,この濃度のW-7により,まったく影響を受けなかった｡一方PONにおけるんは,2×10-5M KT5823によりまったく影響を受けな25かったが,V-RCDNのLは.この濃度のKT5823により顕著に抑制された｡Ⅴ-RCDNで,生理溶液中ならびに110.5M KT5823の潅流下で,aChatin-Ⅰの用量･作用曲線を求めたところ,KT5823はこの神経細胞のんを主として非競合的にそして一部不競合的(uncompetitive)に抑制すると考えられた｡またv-RCDNにおけるachatin-Ⅰにより引き起こされたんは,IBMXにより有意に増強された｡この神経細胞で,生理溶液中および10~4 MIBMX潅流下において,aChatin-Ⅰの用量･作用曲線を求めて,その値をLineweaver-Burk plotしたところ,生理溶液中で測定された直線(対照直線)とIBMX存在下で測定された直線(薬物直線)とは,Y軸上で交差した｡このことより,この神経細胞のムに対するIBMXの作用点は.細胞内シグナル変換機構ではなくて,aChatin-Iの受容器である可能性が高いと考えられた｡これ以外のシグナル変換機構の抑制物質はt calphostinCを含めて,PON,V-RCDN 2種の巨大神経細胞において,aChatin-Ⅰにより引き起こされるL.にまったく影響を与えなかった｡以上の実験結果より,PONにおいてachatin-Ⅰにより引き起こされるムは,prOtein kinase Aならびに恐らくCa2'/calmodulin-dependent protein kinaseにより,V-RCDNにおけるL.は,prOtein kinase Gによると考えられた｡従って.achatin-Ⅰの作用発現のための細胞内シグナル変換機構はt単純ではない｡Achatin-IはAchatina神経細胞に対して,興奮作用を示すか作用を示さないかのどちらかであり,抑制作用を示す場合は観察されなかった｡このことより.achatin-Iの受容器やシグナル変換機構は,恐らく均一的であろうと考えられていたが,本研究の結果は,その仮定を覆すものであった｡本研究の結果より,恐らくachatin-Ⅰ受容器も均一的でなく,サブタイプが存在すると考えられる｡論文審査の結果の要旨申請者MuhammadEmaduddinは本研究において,2種のAchatiTW巨大神経細胞を用いて,Achatina神経節より分離･同定された神経興奮性ペプチド,aChatin-Ⅰの細胞内シグナル変換機構を解明し,それが実験に使用された神経細胞の種類により,異なることを証明した｡本研究の成果はt神経細胞の生理･薬理学的研究に,多大の進歩をもたらすものと考えられる｡[主論文公表誌]Multipleintracellularslgnaltransduction pathways mediatinglnWard currentproduced by theneuropeptide,aChatin-Ⅰ.EuropeanJ.Pharmacology,in press.26

Multiple intracellular signal transduction pathways mediating inward current produced by the neuropeptide, achatin-I

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