博士論文 (Doctoral dissertation)doctoral thesi

397266

王, 樹林

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氏名'(本籍)学位の種類学位授与番号学位授与目付学位授与の要件学位論文題目審 査 委 員.;r王 樹 林(中国)博 士(医学)･甲第 461号平成13 年 3 月 24 日学位規則第4条第1項該当Molecularc]oning and ceJ[-CYCle-dependent expres$ion ofth寧aCetyl-CoA synthetase genein Tbtrahymena celrs(主査)一教授 中 島 茂(副査)教授 岡 野 幸 雄 教授 近 藤 直 美論 文′内 容 の 要 旨繊毛虫鱒に属する原生動物テトラヒメナ(乃fJ叫叩eⅦ)細胞は細胞分裂,増殖,膜形成,接合,細胞運動など多くの研究において,動物細胞のモデル細胞として広く利用されている｡最近,申請者らの研究室では低温ストLt⊃スにより発琴する遺伝子のスクリ一子ングをmRNAディファレン㌢ヤル≠ィ′スプレイ(DD)法を即､て行い,ストレス応答性のMAPキナーゼ様キナーゼ(MRK)と,細胞周期調節に関与すろNIMA(never-in-mitosisinAqpeTgillusnidulaTW)キナーゼ様タンパク質(TpNrK)のcDNAをクローニ■ングした｡したがって,DD法がテトラヒメナ細胞の遺伝子探索にも有効であることが示された｡本研究では,DD法を用いてテトヒメナ細胞の細胞周期に関与する遺伝子の同定を試みた｡得られたcDNA断片の一つは他の生物のアセチルCoA合成酵素(aQetyl-CoAsynthetase,ACS)(EC6,2,1,1)と高い相同性を示すことが示唆されたため′,全長cDNAのクローニングを行い,さらに細胞周期への関与を検討し,以下の結果を得た｡1)細胞質同調分裂はrのr的mね細胞に連続8回(26℃30分と34℃30分のサイクル)の熱処理を加えることにより誘導した｡最終熱処理後(EHT;end ofheattreatment)75分で約85%の細胞が同調分裂を示した｡そこで,最終熱処理後0,30,75,90分後に細胞からRNAを抽出し,10種類の任意プライマー(arbitraryPrimers)と2種類のアンカープライマー(anchoredprimers)の組み合わせにより,DD法で発現の変動する遺伝子の探索を行った｡合計約1000種類のバンドが認められたが,はとんどのバンドが発現量の変化を示さなかった｡明らかな変化を示した18本のバンドを回収した｡2)発現量に変化のあったcDNA断片の一つ(～600bp)をブロープとして用いノザンプロティングを行ったところ,2.2kbのmRNAの発現が検出された｡その発現量は同調分裂の開始前(EHT後30分)に著しい減少を示した｡3)全長のcDNAクローニングには,Tpyr的T7nisÅgtlOcDNAライブラリーを用いてスクリーニングを行い,1750bpのcDNA断片を得た｡5'一末端はさらにÅgtlO cDNAライブラリーを鋳型としてPCRスクリーニングを行い,最終的に2203bpのcDNAが得られた｡CDNA配列から得られた遺伝子は651アミノ酸からなるタンパク質をコードしていることが予測された｡また,CDNAの5,末端の非翻訳領域96塩基はATに富んでおり,一方3,末端にはポリAシグナル(TTATAAA)配列が存在することから,ほぼ全長のcDNAが得られたことが推測された｡4)クローニングした遺伝子はテトラヒメナ細胞の新規の遺伝子であったため,EMBLとGenBankデータベースを用いて,予測されたアミノ酸配列の相同性を解析した｡その結果,クローニングした遺伝子がコードするタンパク質は他の生物のACSと高い相同性を示すことが判明し,遺伝子を顆Aαと命名した｡5)テトラヒメナ細胞を0.87%グルコースを含むPY(プロテオースペプトンと酵母末含有)培地と0.1%酢酸ナトリウムを含むPY培地で培養し,7bAcsのmRNA発現量を比較したところ,発現は低濃度の酢酸(0.1%)によって著しく増加した｡しかし,0.87%グルコース存在下ではとのような花山cβの発現上昇は見られなかった｡酢酸により発現が誘導されることから,得られた遺伝子産物がACSとして機能している可能性が強く示唆された｡6)数種類の異なったエンドヌクレアーゼで限定分解したrpッr拘mねゲノムDNAのサザンプロット解析か-25-ら,御α遺伝子はシングルコピーであることが示された｡7)細胞周期での変動を詳細に解析すると,EHT後7bAcsのmRN阜葦昼減少し,EHT琴30分ではEHT直後の発現量の10%にまで低下し,その後は次第に増加した｡これらの結果はDD法で認められた変化パターンとY一致し,乃通αmRNA量の変化が細胞周期に関連していることが明らかとなちた｡以上の結果から,本研究ではDD法を用いた細胞周期に関する遺伝子の探索から,テトラヒメナ細胞の新規の遺伝子である7bAcsのcDNAをクローニングすることができた｡また,軸cs血RNAの発現量は細胞周期に伴って著しぐ変動するととから,･細胞周期魂節に深く関与し七いる可能性が強く示唆された｡論文審査の結果の要旨､申請者 王樹林は,mRNAディファレンシ､ヤルディスプレイ法を用いて,動物細胞のモデル細胞として汎用されている原生動物テトラヒメナ(乃加九ッm㌫)細胞の細胞周期に関与する遺伝子の探索を行った｡その結果,得られたcDNA断片をブロープとしてAcetyl-CoAsynthetase(7bAcs)の全長cDNAクローニ~ングを行い,その遺伝子発現は同調分裂の初期に低下し,その後は次第に垣加することから,顆ACSが細胞周期の進行に深く関与していることを明らかにした｡本研究は.テトラヒメナ細胞の細胞周期の諭節メカニズムの解明に有意義な知見を提供するものであり,細胞生物学の発展に少なからず責献するものと認められる｡[主論文公表誌]Molecular cloningand cell-CyCle-dependent expression of the acetyl-CoA synthetase genein乃£和んッme花αCells1999年 Biochem'J343:479～485-26-

Molecular cloning and cell-cycle-dependent expression of the acetyl-CoA synthetase gene in Tetrahymena cells

https://gifu-u.repo.nii.ac.jp/record/70247/files/310461.pdf

Molecular cloning and cell-cycle-dependent expression of the acetyl-CoA synthetase gene in Tetrahymena cells

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