The Impact of the Spread of New Coronavirus Infections(COVID-19) on the Dietary Habits of Japanese People

Abstract

2020年より世界的に急速に拡大した新型コロナウイルス感染症(以下,新型コロナ)は,日本人の食生活にも大きな影響を及ぼしている。これまでの既存調査は,首都圏を対象としたものが多く,農村部を含めた地方における調査は進んでいない。そこで本研究では,新型コロナ拡大前後の食生活,食品の調達方法,農的経験などの変化について,東京,福岡,熊本,大分の4都県の住民(計800名)を対象としたWEBアンケートを実施し,地域間の傾向の違いを分析した。結果,地域間で明確な差がみられたのは,自宅で過ごす時間の長さ,料理の頻度などに関する項目であった。東京では他の3地域に比べて自宅で過ごす時間が長くなっており,また,料理をする頻度が増えていた。自由回答と関連付けて検討すると,「コロナ収束後も料理を続けたい」という回答が多い傾向にあった。これらの結果から,新型コロナにより,いわゆる「食の外部化」 が進む現在の食生活が大きく変わっていく契機となると考えられる。一方,農的な関わりについて,コロナ後に新たに取り組みを始めた人は全体で5%程度であり,その社会的なインパクトは限定的であることが示唆された。departmental bulletin pape

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