振動する円柱の後流渦

Abstract

流れと直角な方向に正弦波的に強制振動する円柱の後流禍について,円柱の振動周期と渦の発生周期および位相との関係,flow patternの変化について実験的に調べた.測定はREYNOLDS数70, 100, 130,全振幅/直径比0.40および0.67において円柱振動のSTROUHAL数を約5x10^~3x10^の範囲で種々変えて行なった.円柱の振動数が,対応する定常円柱の後流渦の自然発生振動数に一致する値に対して約+20%,-30%の範囲で同期の現象が見られた.その領域は全振幅/直径比が大きい程大きいこと,また同期の領域内では渦発生の位相はほぼ一定に保たれること等がわかった.円柱の種々の振動状態でのflow patternとともに後流からのhotwire signalが得られた.同期の領域に入る前後の遷移点ではflow patternはきわめて不安定であることがわかった.自由振動する円柱についても流体抵抗と渦の発生振動数が測定された.この場合にも渦の発生には同期の現象が見られ,同期の範囲で抵抗係数は増大し定常な円柱の抵抗係数より大きいことがわかった.§1 緒言 / §2 実験装置 /  〔2-1〕強制振動する円柱の後流禍の実験装置 /  〔2-2〕自由振動する円柱の抵抗の測定装置 / §3 実験結果 /  〔3-1〕同期の領域 /  〔3-2〕渦生成の位相 /  〔3-3〕FLOW PATTERN /  〔3-4〕自由振動する円柱の抵抗と後流渦 / §4 結

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